2012年7月16日月曜日

再就職のハナシ

7月2日からフルタイム、正社員で働き始めました。
41歳という年齢もあれば、未だに杖をつく日も多いし、不景気だし、もっと再就職活動に時間がかかるものだと思っていましたが、あっという間に再就職先が決まり、びっくりしております。
今回も仕事は特許事務。弁理士事務所での事務のお仕事に就きました。

大学院まで出たのに事務なんて…と親には言われますが、専門職の技能を持っていてもその技能を必要とする就職先がなければ、活かしようがないんですよね(^^; 私の技能はいわばまっさきに予算削減の対象にされる分野に属しています。東京だったらまだしも、関西の都市部でも、低賃金のアルバイトでさえもぐりこむのがやっとという業種です。自給650円。そんな世界です。

私の親の世代はギリギリ戦中生まれで、戦後の厳しい時代に幼少期を送り、その後高度成長期やバブルを働き盛りで過ごしています。だから、教育さえあれば、大手企業に入りさえすればお給料は右肩上がり、残業手当だってちゃんとでるし、企業年金はしっかりもらえて豊かな老後は約束されていると思っている節があります。高学歴の非正規雇用社員や、元銀行マンのホームレスがいるなんて現実は、新聞記事やドキュメンタリーの中の出来事のように思っているのでしょう。

閑話休題。


高収入の仕事に就ける能力があるならそれを活かせという意見は正論です。が、能力=頭のよさがあることと、体と心がそれについてゆけるかどうかはまた別問題です。体や心が仕事の性質についてゆけない・合わないと言うことは、日本では個人の我儘のように扱われがちです。努力すればなんとかなるとか、甘えだとか、根性論で押し切ろうとする風潮が強いように感じられます。
私自身、自分の体が激務にはついてゆけないという事実を受け容れられるようになるまで、数年かかりました。自分がそんな「情けない」人間だなんて認めたくなかったのでしょう。

この数年の専業主婦期間を経て、 やはり働きたいと思うようになり、どういう働き方が自分の心身の能力とつりあっているのかをよく考えた結果が、事務という職種でした。幸せと健康を維持できる働き方がこれだったというところです。勿論、主たる稼ぎ手になってくれる夫がいればこその選択肢ですけれども。

働きたいけど自分の資格や学歴との整合性を考えて、悶々としている人は特に女性に多いかと思います。パートナーの転勤や異動などによる引越がつきものですから。だけど不安要素を先取りして気を揉んでもしかたがありません。保有している資格も、実はあまり活かせる場所がないようなら、自分自身が強いこだわりを持っているのでないかぎり、無関係な職についてみたっていいと思います。想像もしていなかったような職務、自分に潜んでいた適性に出会うチャンスは、たくさんあるんですよ。求人情報を睨んで悩んでいるなら、えいッと跳んでみるのも手です^^